人材が溢れる2021年:新型コロナウィルスによる観光不況に備える(3)
⑥最悪の状況も想定すべき事態

2月14日午前0時現在、和歌山、神奈川、東京、千葉から中国人との直接の接触が無いという感染者が確認されました。
冷静に考えれば、中国人団体客は来ないにしても、毎日数千人は大流行地の中国から日本全国に来ている訳で、そこから感染しないなんてありえないことに目を瞑っていただけです。
冷静に考えると、色々なことをシンプルに見えて、解決手段が見えてくるものです。経営はシンプルに考えましょう。

さて、恐らくこの一カ月は国内感染者が100、200どころじゃない数が判明するんだと思います。(感染症専門家ではありませんが、新型コロナウィルスが感染しやすい事や中国からの個人旅行者の多さを考えると当然だと思います。)
そうなると「人が集まる場所へは近づかない」、「外出は控えるように」という潜在意識が顕在化しますので、全業種的に経済が止まります。
中小企業への政策金融公庫からの緊急支援融資が5000億円予算で行われるようですが、直近の資金繰りを乗り切るために利用できるものは利用すべきです。
しかし、東日本大震災級に経済が止まるようなことになると、下手すると半年間は売上低迷期を過ごすことになります。震災の時は、買い控えやお金の使い控え現象でしたが、今回は使うに使えないということになるかもしれません。
商業者は指をくわえて回復を待つという方法もありますが、前回のブログに書きました通り、回復期に売上を勢いよく上げするために商品開発にこの時期を当てるべきです。4か月、5カ月も影響が出た場合、みんなお金を使い控えているのでその反発でお金を使いたがる傾向があります。そこに向けて売れる商品を考えていきましょう。
⑦この事態に至り、今やれることをすぐにやる
あなたの周りやその近くでも感染者が発生する可能性が出てきました。今回のウィルスについて明確な悪者の設定はありません。でも、災難があると誰かのせいにしがちなのが、メディアだったり人間です。下手するとそこに当てられる可能性が、どんな会社にも潜みます。
そうならないためにも、緊急時は安心系の情報を出さないといけないかもしれないので、手洗いうがいの励行の徹底を今のうち社内に告知貼り出しをすべきと思います。(万が一の時に「対策してますよ、又は対策してましたよ」と言えるようにするためです。やってなかった=悪役になりかねません)

それに、掃除用でも何でもよいのでアルコール類は今のうちから準備すべきでしょう。(必要最低限程度)
今後、最低限の営業をするにも絶対必要なアイテムになります。
当社と契約している経営者の皆様には、通知させて頂いていますが、「不要な取材には受けない」、「電話等の取材時には、現場での応対は絶対させないで、経営者まで必ず連絡を入れて対応する」など緊急時の対応を間違えてはいけません。火事場では、普段起こらない事が起きるものです。冷静に居られるうちに、注意しましょう。
⑨人材の枯渇が一時的に終息する可能性あり
単純です。この機に倒産企業や不調企業が出てくるからです。
政府の緊急融資が災害時での緊急的なものであったとしても、BSのバランスが棄損したら、金融機関からの格付けは下がり、金融機関対応が必要になってきます。これまた面倒なことになりえますが、生き延びなければいけませんので、とにかくサバイブしましょう。
そして、もしかしたらグッドニュースがあるかもしれません。観光業を中心に求職者があふれる可能性があります。インバウンド需要(売上)は国内観光の約半分と見られています。その大きな産業を支える人は、割と多いのです。それが半年も営業停止状態に陥ると、そこから流出する人材は今後出てくるでしょうから、この先まで考えるならば、求人を出して受け皿になるチャンスです。
このような災害時は、先の先まで考えられた会社がそのタイミングでの勝者になれます。
悪いことは言いません。準備しましょう。そして、動きましょう。
コンセプト創造研究所では、無料経営相談を受け付けています。経営相談の時に、絶対に営業しないというのが当社ポリシーです。お気軽にご相談ください。きっと改善の糸口が見つかるはずです。