コロナ禍で第七波の社会的影響が弱まってきたことから、ようやく旅行需要が復活してきました。
県民割や全国旅行支援などによって、秋の旅行シーズンに突入するのは、待ちに待った状況です。
当社がサポートする宿も、2022年に入ってからは昨年対比250%~600%で売上推移しており、資金繰りに余裕が出てきています。
今回は、「宿泊業の未来を考える」というテーマで考えてみたいと思います。
本来であれば、「コロナ禍後の宿泊業の未来を考える」というタイトルが良いのですが、第七波の次が来るかもしれないので、短くしています。
みんな新しくて、とてもキレイな宿へ
この2年間の間に行われてきた補助金による施設リニューアルで、多くの宿がピカピカのお部屋を得ました。それまでは古臭い10畳の部屋しかなかった宿が、客室を併せて露天風呂付の大きな部屋にしたりしています。
それまでは弱小宿だった宿が、名前を変えて急にじゃらん、楽天で掲載順位を上げてきたりする例を目にしますよね。
全国でそのような例を散見しています。
では、これでみんな安泰か?とういと、そうならないと思います。
客室数が少ない宿は、多くの部屋をリニューアルして、新品のようになっていますが、客室数の大きな宿は全面的リニューアルには至ってないケースが多いです。
しかしながら、HPや予約サイトに貼られる写真はリニューアルした箇所を写したものばかりですので、ほぼ新品の宿になります。
結果的に、じゃらん、楽天には、「2022年リニューアル」の文字とピカピカの客室の写真が並び、どこもかしこも良い宿になります。
昨今の客室基準は、APAやドーミーインなどの新築ビジネスホテルが作ってきたと私は思っています。
外観、入口、エレベーター、廊下、客室と全部綺麗は、これまでの1泊2食の宿では少なかったものです。それを変えたのがビジネスホテルだと思います。
その状態が、観光地の旅館ホテルでも出てくるんだろうと思います。
そうなった時に起こるのは、
「綺麗で新しい」では差別化されない
です。
これまで、周りは古くてかび臭いからこそ、綺麗で新しいお部屋が差別化されていたのですが、みんな新しくなると供給過剰になり、別の差別化要因が必要になるのです。
なので、
宿自体を新商品化
しないといけないのです。
それはハードではなく、ソフトで。
ちょっとした違いで商品は激変します。