なぜ今、自作自演クチコミが増えているのか?
最近、宿泊業界において“自作自演のクチコミ投稿”が急増しています。その背景には、客室単価の上昇と評価のバランスが崩れてきたこと、集客の鈍化、オフシーズンの予約数の激減といった課題があります。

「クチコミ数が多くて点数が高い=良い宿」という認識が根強い中、点数を上げたい一心で自らクチコミを投稿する、あるいは知人などに依頼するケースが後を絶ちません。予約サイトでのダミーアカウント作成も簡単なため、「やろうと思えば誰でもできる」ことが、そのハードルの低さにつながっています。
しかし、時代は確実に変わっている
確かに、一昔前までは予約サイトのクチコミ点数だけで宿を選ぶユーザーも多かったでしょう。ですが、2025年の今、宿選びの情報源は多様化しています。

GoogleクチコミやSNSでのリアルな評判
YouTubeでの宿泊レポ動画
一休などの上位系予約サイトの評価
インスタグラムなどに投稿された一般客のビジュアル情報
こうした複数の情報を駆使して、「騙されない選び方」をするお客様が増えています。もはや、評価の見せかけだけで予約を獲得することはできません。
いい“見せ方”とは、「ちょうど良い塩梅」
当社は宿泊施設向けにInstagram運用代行も行っていますが、そこで意識しているのは、“いい塩梅”の見せ方です。

あまりにもキラキラしすぎる演出では「広告感」が強すぎる。逆に素朴すぎても「魅力がない」と感じられる。お客様が「ここ、気になる」と思うちょうど良い距離感とリアル感を演出することが、いま求められているのです。
だからこそ、宣伝っぽさを極力排した運用を意識しています。本気で売上を伸ばしたい宿だけに提供している、少々負担の大きなサービスでもあります。
最後に──予約サイトは“見抜いています”
ここでひとつ忠告です。
予約サイトは、自作自演のクチコミ投稿を確実に見抜いています。IPアドレスの履歴を照合することで、同じ端末・環境からの投稿は即座に識別されます。
実際に、ある宿泊施設ではオレンジ色のロゴを持つ予約サイト(じゃ)の担当者から直接こう言われたそうです。
「社長。やってますよね?あなたが入れたクチコミはすべて削除します。次にやったら、アカウント削除になりますから。」
信頼を損なう行為は、結局は自社のブランド価値を下げることにつながります。
特にGoogleはクチコミのスパム対策を徹底しており、クチコミ代行業者からのクチコミは削除し、その宿やお店のSEOランクを下げます。その結果、場合によってはネット上で存在しない店に成りうるのです。
信頼される宿であり続けるために
売上や評価を上げたいという想いは痛いほど分かります。ただし、それを“近道”で実現しようとするのではなく、“本質的な改善”で叶えることが長期的な成功につながります。
誠実な発信、誠実なサービスこそ、最も強い差別化です。
お悩みがある方は、ぜひお気軽にご相談ください。