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Withコロナを生き抜くビジネスホテルの新ビジネスモデル

1泊3500円、2400円、2000円、1800円、、、

2か月前まで1泊1万円前後だった都内ビジネスホテルの料金が東日本大震災の時期よりも下がっています。

需要によって変動する「ダイナミックプライシング」という値付け手法で、圧倒的な需要減によって最低価格まで達していることが理由です。

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シティ型ホテルの収入は、宿泊、婚礼、パーティ、会議、飲食が主ですが、ビジネスホテルは宿泊が売り上げのほとんどを占めます。特にインバウンド観光客の利用が多かったビジネスホテルは、インバウンド客が99%以上減少した現在では一番影響が大きい業種の一つだと思います。

新型コロナウィルスは、企業の動きを止めて、人の動きを止めて、宿泊業も止めました。

今後、徐々にビジネスでの出張は回復していくと思われますが、感染回避の観点から業務範囲での不要な外出は控えるようになります。よって宿泊を伴う出張というよりも、日帰り出張が増えるでしょう。

このまま本格的に企業活動が再開しないと、平時の売上を作ることはまず無理でしょう。でも、そうも言っていられないと思いますので、一つのアイデアをご提供したいと思います。

まず、状況分析です。ビジネスホテルの強みや弱みをこのコロナ期に合わせて考えてみましょう。

ビジホの強み

①隔離された場所の提供

コロナ期においては、隔離された場所(安全な場所)が第一優先的に求められます。その点、ビジホはある種の丁度良いスペース(10平米~25平米)で、お風呂とトイレを完備しており、長時間の滞在を可能にしています。

②市街中心地に多い

ビジホはその用途から、商業集積地の近隣に建てられることが多いです。もちろんロードサイドのホテルもありますが、近隣に飲食店もコンビニも何もないというのは最近のビジホでは少ないように思います。中心地にあるので、近隣には飲食店や居酒屋などが多く存在していると思います。これはプラスです!

③人的接触回数が少ない

最近のビジネスホテルは、極力人を減らしたオペレーションで運営されています。150室クラスのビジホでも、実際に会うスタッフの数は1人か2人です。人と会わない事を良しとするご時世には、マッチした施設となります。

ビジホの弱み

①宿泊以外にすることがない

そうです。元々宿泊をする為だけに作られたシンプルなホテルです。宴会場を持つことなく、飲食店を持つことなく、大浴場を持つことなく(最近では増えましたが)作られています。ビジネス目的の出張をベースに作られているので、スペースは限られていますし、必要最低限のものしか置いていません。

ビジホの新ビジネスモデル=宿泊業からの脱却(モノ、コトを売る)

現状で、宿泊のお客様だけでビジホが成立するのは難しいでしょう。金融返済は部屋稼働率が30~50%では計画されていないでしょうから、リスケ+宿泊以外の売上を作るしかないです。それでもどこまでいけるか?ですが、やらないよりはやって、どこかに突破口を探しましょう!

では、モノ、コトを売るの説明をしてみたいと思います。

現在、多くのビジネスホテルで時間貸し的なデイユースプランが販売されています。それはリモートワーク向けだったり、外出自粛でストレスを溜めた方のための気晴らし利用だったりします。ただ、あまり販売が好調という噂は聞きません。

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理由は簡単だと思います。需要にハマってないんだと思います。

確かに、みんな子供がいる自宅でリモートワークするのは大変だし、ストレスが溜まって気晴らしに行きたいのですが、かと言って3000円、4000円を払うかと言ったら払わない人が大半ですし、その文化がまだ生まれていないからだと思います。

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要するに、まだ消費者から遠いのです。かと言って需要がゼロか?と言ったらそうでもなくて、100人に1人は利用すると思いますが、150室の部屋は埋まらないでしょう。

もっと強い需要に当てていく必要があるのです。それは、だと思います。

場所貸し+「食」or 「コト」

全国的に飲食店に閑古鳥が鳴いています。

飲食店側の悩みとしては、

そもそもコロナ期のソーシャルディスタンス仕様になっていない

です。

お客様としては、「久しぶりに外のレストランで食事をしたいけど、感染リスクが」と気にしてしまい外食を諦めています。

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飲食店側としては、新たに店を個室仕様にする予算はなく、弁当を作って売上確保に動いているとは思いますが、1個500円を100個売っても5万円です。実際にはそんな売上にはならず、人件費で吹き飛ぶ売上でしょう。

店側としては、従来の単価の売上を上げたい、という希望があります。

そこで、ビジネスホテルと地域の人気飲食店のコラボです。

お互いの強みと弱みを補完し合う仲になれると思います。

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隔離されたお部屋に、地域の有名飲食店が飲食店で食べられる食事を出前してくれるというプランです。

シティホテルのルームサービスと同じではありますが、わざわざホテルのルームサービスを食べに行きたい人は少ないと思います。

ではなくて、

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日常的に食べているあの店のあの料理

です!

ラーメンやお蕎麦など短時間で食べられるものとは相性が良くないと思います。食事に1時間程度かかるようなものが良いでしょう。

このモデルは既に世の中に存在しています。それは、ラブホテルです。

コロナ以前からラブホテルの高稼働ビジネスモデルに当社は注目しており、幾つかのホテルをラブホサイトで稼働率を定点チェックしております。

全国のホテルが超低稼働率に悩む中、ラブホテル(中でも高単価型)の稼働が高稼働を維持しています。そこには、そこそこ美味しい食事と隔絶された空間が用意されているのです。

コラボには数件の飲食店の協力や温かい食事の提供方法、提供時間、部屋で飲食することによる汚れなど問題はあげればきりがありませんが、3割の稼働率で経営が成り立つのであれば、それはそれで良いと思います。しかし、そんなことを言っている場合ではないと思うので、チャレンジの一つとして検討してみてはいかがでしょうか?

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