【旅館再生:考】 一人旅プランの作り方①
出張で観光地に泊まる時に、
一人旅(ひとり旅)の宿泊プランを見る機会が多いのです。
当然、ビジネスホテルを利用するのが一番簡単ではありますが、仕事柄いろんな旅館ホテルに泊まってみたいという思いから、まずは旅館でじゃらんや楽天トラベルで探します。
でも、いつも困るのです。
なぜなら、
旅館の一人旅プランはとっても高い?からです。
ビジネス出張なので寝る場所とシャワーを浴びられれば十分なのですが、やはりビジネスホテルの狭くて弱いシャワーでは疲労回復が半分です。
ストレス満載のビジネスマンの横でチェックインして、眉間にしわを寄せたビジネスマンと一緒にエレベーターに乗るよりは、温泉でニコニコ顔になったお客さんと一緒にエレベーターに乗りたいものです。
でも、それを許してくれる旅館は少ないのです。
一人旅プランでビジネスホテルと旅館の料金が異なるのは、元々のビジネスモデルの違いから由来するものです。
ビジネスホテルでは基本1名1室、または2名1室での宿泊を基本とし、旅館などでは10畳間であれば定員5名が基本です。
部屋数の稼働率を基本とするビジネスホテルと、部屋当たり定員稼働(1部屋に入る人数)を基本とする旅館の違いがこの差を生みます。

しかし、10畳間に5名で入るというお客様は、当然私が多く利用する平日ではほとんどいません。せいぜい2、3名です。
ということを考えると、
1部屋あたりの売上は2名を基本として考えるのであれば、
2名1室利用 合計 30000円(15000円×2名)
ですね。
・・・・・
3名1室利用 合計 42000円(14000円×3名)
4名1室利用 合計 52000円(13000円×4名)
5名1室利用 合計 72500円(12500円×5名)
と続きます。
ここです!
どうしても定員稼働や3名1室利用と比べると、その1名1室利用の場合の売上差が大きくなってしまうので、それを埋めるという意識がどうしても発生してしまい
1名1室利用 合計 20000円(20000円×1名)
となってしまいます。
急に5000円アップ??? 高いですよね。
私と同様に温泉に入りたいビジネスユーザーはたくさんいるはずです。
同時に、ビジネスで泊まった宿の印象が良ければ、後で家族を連れて旅行に来ようかなと思っている方もたくさんいるはずです。

平日の部屋稼働が5割を上回っている宿は少数派です。
「5名で旅行しているのに、1室1名で5室利用されるかも」と思うかもしれませんね。
でも、そんなお客様は年に1回あるかないかです。
そんな小さなことを気にするよりも、
『やっぱり広いお風呂は最高だー 温泉で疲れが全部取れましたー』
の一言をもらうことを考えてみてはどうでしょうか?
出張族にとっては車で10~15kmくらいは訳のない距離ですよ。
20~30分走って疲れが全部取れるなら、私はその宿を選びます。
一人旅のお客様を見直してみましょう!
新たな発見があるはずです。