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【2025年版】旅館再生の原理|”お客様に届く商品”の作り方とは?

経営ヒント

なぜ旅館の新サービスは当たらないのか?

売れない本当の理由と、再生の第一歩

「何を出せばお客様に響くのか?」

旅館経営者であれば、誰もが一度はこの問いに頭を悩ませたことがあるはずです。
お客様のニーズを想定し、商品を作り、宣伝し、提供する。しかし反応が薄い。
失敗を経て、また新たな商品を開発する――その繰り返しに疲れていませんか?

その原因、実はとてもシンプルなのです。


よくある失敗の構図:バイキング会場の例

例えばある旅館が、地域一番の品数を誇るバイキング会場を新設したとします。

  1. 「これなら集客できるはずだ」と確信してオープン
  2. HPや予約サイト、チラシ広告などで宣伝を開始
  3. しかし…思ったほど予約が入らない
  4. 広告を強化する
  5. それでも反応は鈍い
  6. 値下げしてプランを作って再度PR
  7. やはり反応は変わらない

よくある話ですよね。
でもこれは「不況だから」でも「値下げが足りないから」でもありません。


原因は、たった2つしかありません

失敗の原因は次の2つです:

  • ①その商品が、お客様に“届いていない”から
  • ②届いたとしても、“買う価値がない”と判断されたから

この記事ではまず、①「届いていない」について解説します。
②は次回の記事で詳しくご紹介します。


情報が届かない時代に、“選ばれる旅館”になるには

現代のお客様は、江戸時代の約1万倍の情報を日々浴びて(情報処理させられて)います。
にもかかわらず、人間の時間は1日24時間。行動に移せる情報量は限られています。

では、同じように広告を打っても、届く情報と届かない情報の差は何なのでしょうか?


「情報が届く旅館」と「届かない旅館」の違いは、“色”だった

ここでイメージしてみてください。
市場には様々な●(=特徴)を持った旅館があります。

それぞれの旅館は色の違う点(特徴)を持っているのに、
お客様から見ると、どれも似たように見えるのです。


届く旅館は「点→線→面」にして“色”を際立たせている

✅ ステップ1:特徴を整理して色を決める(コンセプト)

まずは「何を一番伝えたいか?」を明確にする。色を決める工程です。

✅ ステップ2:点(特徴)を“同じ色”で染める

館内の施設・料理・接客など、すべての体験を一つの色に統一する。

✅ ステップ3:点を線でつなぐ

ばらばらだった特徴が、ストーリーを持ち始める。

✅ ステップ4:線を面にする

一貫した世界観として認識され、「あの旅館=〇〇」と思ってもらえるようになる。


“色”=コンセプトこそ、旅館再生の起点

この「色」を見つけることこそが、旅館再生の第一歩です。
私たちコンセプト創造研究所は、施設に眠る“本当の魅力”を見つけ出し、
それを首尾一貫したコンセプトとして“色”に変える
ことで、情報過多の時代でも
お客様に“届く旅館”をプロデュースしています。


次回予告:お客様が「買いたい」と思う“価値”とは?

次回は、もう一つの根本原因――
②「お客様にとって買う価値がない」
について、わかりやすく解説します。

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