【宿プロデュース:考】ありきたりでなんかで、売れるわけがない①

以前にご相談を頂いた宿でのお話です。

売上が徐々に減少し、ほとんど利益が残らない状況で、個人の資産を切り崩してやりくりをしているとのことでした。

ご相談としてはよくあるお話で、現地を拝見してワンポイントアドバイスをさせて頂くことになり、玄関に着くなり見たのが大量の色浴衣です。元々色浴衣発祥の宿は私の実家ですし、当社のHPでは色浴衣の売り方を載せた小冊子を無料配布してたりしますし、NPO法人日本ゆかた文化協会の理事長をしていたりするので、浴衣についてはうんちくがあります。そんな私から見るとその色浴衣に違和感を覚えました。

そして、お部屋を拝見すると見たことのあるようなベッドと家具類、貸切露天風呂はヒノキ造りになって小奇麗になり、フロントは表層リニューアルと、見た感じはいい感じの宿でした。おまけに1年前にHPも綺麗になって売れそうな雰囲気はあったそうです。しかしお盆などのピーク時の売上はアップしたそうですが、平日の稼働が継続的に下がってしまいあれよあれよという間に『もうこれ以上個人資産を崩せない。。。』という時に、『あのコンセプト創造研究所』だったそうです(笑)。

実は、そちらのお宿さんでは2年間に渡り別のコンサルティング会社の指導を受けていたということでしたが、ほぼ2年間投資しっぱなしだったそうです。『良くする』という目標に向かって、汚いよりは綺麗な方がいいという事でどんどん直していったそうです。しかし、残ったのは微減していく売上と融資枠ぎりぎりまで借りきった借金。

色々お話を聞くとそのコンサルティング会社の経営改善の型として『積極的設備投資』があるそうで、成功している宿もあるらしいのです。しかし、その宿には当てはまらなかったという事でしょう。そして、大きな借金が残りました。

ただ、当社としては決してその手法を否定するわけではありません。それぞれのコンサルティング会社に手法があると思いますので、尊重しますし、敬意を表します。はっきり申し上げて良く調べずに契約をする宿側の責任でもあるかと思います。(ただ、私も宿側の経験があるので同感できます。どこと会っても似たり寄ったりだし、契約しないと何も教えないとか言うし、威圧的だし。。。)

ご相談の最後に、『ひとつ言わせてもらえれば”ありきたりなんかで、売れるわけがない”です。』と私が申し上げたという事を、後日経営者の方がおっしゃっていました。言ったか言わなかったか覚えていませんが、印象的な言葉だったそうです。

ということで、今回のタイトルはその言葉『ありきたりでなんかで、売れるわけがない』にしてみました。

結論を言うと、その宿は当社と約2年間改善に取り組み、開始時点から2年で売り上げは約40%アップしました。

何をしたかというと、これまで投資しまくって”ありきたり”になった宿を、”個性的”にする作業です。

新品にしてキラキラにすれば結構お客さんは入るのは入ります。しかし、そこまで資金を投入できない場合は、一部リニューアルということになります。一部リニューアルだと『綺麗で新しいですよー!!全部新品ですよー来てみませんか?』という売り方が出来ません。そのコンサルティング会社はさらに投資をかけて、そこまで持っていこうとしていたという事ですが、金融機関が許してくれなかったそうです。

では、”個性的”にする作業とは、どういう事か?

この先は次回②に

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