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【宿プロデュース:考】酒屋・本屋・旅館の共通項は何?

酒屋・本屋・旅館

の共通項はなんでしょうか?

それは、

チェーン企業隆盛による淘汰

です。

酒屋はコンビニエンスストアチェーンに代わり、本屋は大型ブックストアチェーンに代わり、旅館は、均一料金チェーンや大手資本系チェーンに代わりはじめています。

それぞれ昔ながらの良さを持っており急速に淘汰されるほど業況が悪い業種ではありませんでした。

しかし、淘汰が始まるターニングポイントがありました。それは、規制緩和です。
酒屋は酒販免許制度の緩和、本屋は大規模小売店舗立地法、旅館は、何でしょう?

特に改正緩和された法律がありましたでしょうか?
あまり思いつかないですよね。そうなんです。

これから変わる可能性があるのです。それは、固定資産税評価の見直しです。

これまで旅館ホテルが悩まされてきた、高すぎる固定資産税が業界団体の活動のおかげで緩和される機運が高まってきました。蓄えた利益をことごとく吹き飛ばしてきた固定資産税の緩和は旅館ホテル業界の念願です。絶対に成し遂げてもらいたいと思います。

しかし、規制緩和の後には必ず嵐が待っています。前述の通り、固定資産税評価緩和がターニングポイントになりチェーン化の勢いは更に増してくるでしょう。

チェーン化は善しか悪しかと言うと、お客様的には善しでしょう。

多店舗の利点を使った多面的なPDCAサイクルで、トライ&エラーを繰り返し、改善されたものを更に改善していきます。より良いサービスを、より良いコストパフォーマンスで望むお客様には素晴らしいことになります。

しかし、旅館ホテルのチェーン化は必ずしも善しでしょうか?私はそう思いません。
チェーンによる均一化は、短期的にみると素晴らしい事ですが、長期的に見ると地域の文化発信基地である旅館がその役割を果たさないのはマイナスです。

本部と支店の基本スタイルを持つチェーンは、支店に権限を持たせず地域活性化の動きにも及び腰のケースが目につきます。

日本の旅館文化は旅館経営をされている皆さんが担っていかなければいけません。

しかし、ビジネスの世界は弱肉強食です。お客様から評価されなければいけません。

チェーンに勝つ方法。それは、チェーンに出来ない事の徹底です。
チェーンと競争する時はチェーンをよーーーく見てみましょう。

チェーンの特色は、拡大志向、均一化ですよね。

拡大するデメリットは、ローカルの変化に対応する時間がかかることです。
均一化のデメリットは、凡庸化してしまい奇襲攻撃(偏った対応)に弱いことです。

高齢者向けの人海戦術で有名なでんかのヤマグチ

は徹底的にチェーンが出来ない部分を追求して成功を収めています。しかし、その差別化もいつかは模倣の波に飲み込まれる可能性があります。 模倣されても模倣されても、ブレずに他の追随を許さない企業があります。その多くが上辺は模倣されても、真髄は模倣できないものを売っています。  

それがDNA(=コンセプト)です。

当社は、そのDNA(=コンセプト)を見つけて、隅々にまで浸透させブレを無くし、統一感を出し、他の追随を許さない企業支援を行っております。

※チェーン化を否定しているように聞こえたらごめんなさい。否定はしません。
お客様にも経営者にもメリット沢山です。酒屋さんのようにチェーンに淘汰されきってしまう現状を見ると、文化継承の礎が崩れてしまうのではないかと不安になってしまいます。

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